1.はじめに
ポップンミュージック解明リドルズでは数多くのUPPER譜面が追加されている。中でも特に異彩を放つのが夏祭り(UPPER)だろう。体験版で既に完成されているにも関わらずどうUPPER譜面を追加させるんだ、ダカダッダカダッへの新解釈は難しいのではと人々を不安に陥れたが、それは杞憂であった。中でも(H)譜面はその前衛的な配置から多くのファンを獲得し、PS5が買えず有り余った時間を峠越えとハリウッドザコシショウで潰しているゲーマー達に一筋の光を照らした。中毒性が高く「ポップン界のカフェイン」として市民権を得た本譜面の秘訣は何か。そこに迫るべく考察を行うことにした。
2-1.15小節目
非常に特徴的な15小節目の配置。このイントロで何パターンも譜面を作るのは難しいだろう、そんなプレイヤーの予想を遥かに裏切るドラスティックな配置。開発チームの妙技がそこにある。
ただこの配置、何かを彷彿とさせないだろうか。
逆さまにすると、そう。
287期ハンター試験最終試験になるのだ。
そしてそれを裏付けるようにEX譜面のラストには、
対ネフェルピトー戦でのゴンの髪型が置かれている。
私はハンター×ハンターを履修していないため、どのような展開でどのように締めくくられているのかを知らない。ただどんな者が勝ち抜くことができるのかはこの譜面画像から読み取ることができた。逆さまになったBPM表記を読むと"ZhI"。全て小文字に直すと"zhi"で、これは中国語で"志"という意味になる。つまり高い志を持っているものが勝ち残ることができることを表しているのだ。そこで更に分かることをグラフに示す。
すなわち高い志を持っているものが勝ち残れることを表しているのだ。非常に明快である。
2-2.17小節目
特徴的な17小節目。賑やかな何かを感じ取ることができるこの配置には、きっと何か意味が込められているに違いない。
その通り。これは4つのYを表しているのだ。
これらを読むとわいわい・わいわい。つまり夏祭りを楽しむ様を表している。決して「横浜で ヤシマ作戦か ようやるわ」の略でもない。「やるかやらないか。やっぱりやる」の略でも「ヤー!!(なかやまきんに君)ヤー!!(なかやまきんに君)ヤー!!(なかやまきんに君)ヤー!!(なかやまきんに君)」でもない。
わいわいが2回続いていることにも理由がある。なぜなら夏祭りは「私と君との物語」であるからだ。歌詞を確認すると一目瞭然だろう。
君の髪の香りはじけた
浴衣姿がまぶしすぎて
お祭りの夜は胸がさわいだよ
はぐれそうな人ごみの中
「はなれないで」 出しかけた手を
ポケットに入れて握りしめていた
君がいた夏は
遠い夢の中
空に消えてった
打ち上げ花火
パワー。
2-3.50小節目
非常にあれな50小節目。なんかを思い出させるだろう。
1つ切り取って横にすると、そう。
Aphex TwinのDigeridooになるのだ。
氏のディスコグラフィーと言えばやはりRichard D. James Albumであるが、そこであえて本作を配置させたのには訳がある。Digeridoo収録の「Flaphead」が夏祭りの太鼓を彷彿とさせる音作りになっており、この配置をただの"く"の字から夏祭りの象形へと昇華させているのだ。
カッ、カカカカカッカッカッカカッ。縁の連打から始まる太鼓の音はお祭りそのものである。
ドン、ドン、ドン、ドン。しばらくすると力強い面も聞こえてくる。そうか、これが夏祭りだったのか。今やこの世の大体がリモートになり挙句の果てにはメタヴァースだのVプリカだのヤマハVマックスだの、お祭りとは無縁のよく分からない世の中になっているが、これこそがあの頃、同じ空間で共有したお祭りだ。まだ生きている。少なくとも夏祭り(UPPER)(H)の中には生きている。そう教えてくれるのが50小節目であった。
パワー。
2-4.52小節目
もうこの辺はいいか。
繋いでみると、そう。
見下ろした正四面体になるのだ。
モコッ!!
あれは何だ!?使徒か…!?いや、ボタンだ!!隆起してボタンになったんだ!!
ボタンを押せ!!
キュインキュインキュイーン!!!!